A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T,U,V,W,X,Y,Z
0,あ,か,さ,た,な,は,ま,や,ら,わ
D
Daughter/ If You Leave
artist:Daughter title:If You Leave label:4AD
イギリスはロンドンのindie rockトリオ。リリースはイギリスのインディーレーベル4ADから。
2010年からElenaが始めたソロワークに、ギタリストのIgorとドラマーのRemiが参加して結成されたトリオで、2012年に4ADと契約し、2013年の4月に1st full albumをリリース。メンバーの楽器はギター2本とドラマーのみなので、音の厚みとしてはかなり薄く感じざるを得ないですが、Elenaの悲哀に満ちた詩と聞き手の感情に染み込んでくるメロディーが、かえって強調されていると思います。
音響に関してはギタリストのIgorが主導しているようで、本人のこだわりの感じられるキラキラしたギターサウンドに、静謐な空気感のあるアイスランド系アーティストの様な音響ですね。歌詞でも4曲目"Still"のMVでも表現されているのは、ヒトとヒトの鬱屈した葛藤であり、自己矛盾であり、生と死の悲痛であり、かなりダークな雰囲気。
"Youth"、"Still"と"Human"らへんは特に美しくて素晴らしいですね。
death cab for cutie / you can play these songs with chords
artist:death cab for cutie title:you can play these songs with chords label:barsuk records
ベリンガム出身の4人組、dcfcが2002年にリリースしたレアトラック集。barsukからは28枚目のリリース。
レアトラックというか、1997年にカセットでリリースした音源にカヴァーとかB面とかアウトトラックとかそういったものをくっつけたもの。1st albumであるsomething about airplanesと何曲かかぶっているけど、音質が全然ちがくて、かなりローファイです。それはもうファンなら必聴。
古い曲は殆どbenが全部の楽器を演奏していて、曲の感じも今のとは全然違う。ちょっとびっくりするぐらい。声も違う。だからアルバムとしてはdcfc、特にbenの歴史が垣間見れるよ。benフェチにはたまらん一品かも。
スミスのカヴァーがあり。お気にはm-3,4,6,10,16,17,18です。
death cab for cutie / something about airplanes
artist:death cab for cutie title:something about airplanes label:barsuk records
「カワイ子ちゃん(死語?)のための死のタクシー」という意味のバンド名のシアトルはべリンガム出身のバンドの1st album。地元シアトルのインディーレーベルからのリリース。
心をくすぐるような甘い声とメロディー、涙の雨を全身に打たせながら聞きたくなるような、繊細で美しくて、イノセントな感じ。ちょっとでもつらい気分の時にこのアルバムを聞くととても救われる感じがします。本当胸いっぱい。
基本的なバンド形式にオルガンやピアノが混じった、音数の絞られた結構シンプルな音。大げさにすればするほど感情に訴えかけることが出来る、みたいなJ-POP精神を打ち砕いてくれる。
ライトブルーのスリーブもちょっとオシャレで可愛いです。お気にはm-1,4,5,6,8,9,10です。
death cab for cutie / we have the facts and we're voting yes
artist:death cab for cutie title:we have the facts and we're voting yes label:barsuk records
シアトルはべリンガム出身の泣きメロバンドの2nd album。地元シアトルのインディーレーベル、barsuk recordsからの11枚目のリリース。
泣きメロ。音数の少ない中、ベンのイノセントな歌声が最大限に膨らんで瑞々しい流れを生み出してます。やっぱり大げさじゃないって事は、シンプルにいい。そしてゆったりしていてあったかいです。冬聞くのにぴったり。
体育の教科書に出てきそうな歌詞カードのヘンテコな絵みたいに、予定調和を少しはずしたヘンテコな曲もあってその辺がただの泣きメロバンドと言わせないところがあります。
録音が1stよりも洗練されてます。でも前作のローファイ感の方が好きかな。お気に入りはm-1,2,5,6,7,8。
death cab for cutie / the photo album
artist:death cab for cutie title:the photo album label:barsuk records
シアトルはべリンガム出身の泣きメロバンドの3rd album。地元シアトルのインディーレーベル、barsuk recordsからの21枚目のリリース。
今作からdrとしてmichael schorrが参加。何か今までとグルーヴが全然違う〜。切ないメロディながらノリが良い。16ビートが多いモンなぁ。ピアノが入っている曲が多いのも嬉しい。
彼等は決して目新しいことはしない。だからこのアルバムを初めて聞いた時、「あぁ、またこれか」なんて思ってしまった。でもやっぱり違うんだな。ずーっと聞いててだんだん引き込まれていく甘いメロディ、心地良いグルーヴ。心に染み入るギターの音色。本当シンプルで耳馴染みが良い。派手なギターソロなんてなくて良いって思うね。
後半からは感動の畳みかけ。もぉ全曲ラス曲に持ってきて良い位の泣きメロソング特集です。お気に入りはm-1,2,5,6,8,9。スリーブのデザインは前みたいのの方がえがったなぁ。
death cab for cutie / Transatlanticism
artist:death cab for cutie title:Transatlanticism label:barsuk records
シアトルはベリンガム出身の4ピースバンドの4th album。barsuk records32枚目のリリースにしてアルバムとしてはbarsukからのリリースはこれが最後。
今までどおりギタポをやりつつも泣きメロ曲中心の一枚。いつもどおりシンプルな構成でそれでいて音がどこまでも深い。そしてこのイノセントな声。
シンプルな音楽がここまで心を震わせて、音が自分の周りをそっと包み込んでくれるような温いアルバム。もう曲一つ一つが生み出す空気感が凄い。寒い日の雨の降る植物でいっぱいの庭が似合う感じかな。
ジャケはAdde Russellて人によるもの。ここで他の作品も見れます。1st、2ndのポップなジャケもよかったけどこの人のアートワークも凄いなぁ。お気に入りはm-2,4,5,6,7,8,11。
death cab fot cutie / PLANS
artist:death cab fot cutie title:PLANS label:Atlantic
シアトル、ベリンガム出身の泣きメロバンド、dcfcの5th album。メジャー移籍してAtlanticからのリリースだけど、lpはやっぱbarsukから、47枚目のリリース。
もうドキドキのサウンド、胸キュンメロディーの雨嵐。いつもどおりの優しいbenの声や感情的なギタ、ピアノ。それをしっかりと支えるベスとドラムによるリヅム隊。さすがです。アルバム全体的にはちょっと落ち着いてしまったかなって印象を受けるし、前の作品を超えてはいないなぁと思うけど、相変わらず捨て曲はない。
いつかのcookie sceneでの(多分3rd albumの頃の)インタビューでも受けた印象なんだけど、やっぱりbenていうヒトが優しすぎる。そのインタビューを読んでイノセンスをすごく感じた。自分はそんな感じの人がつくったような作品にめっぽう弱い。
best truckはm-4かな。お気にはm-2,8,9,10,11。
death cab fot cutie / narrow stairs
artist:death cab for cutie title:narrow stairs label:atlantic recording
シアトルはベリンガム出身の4人組み、death cab for cutieの6th album。リリースはcdではatlantic recordingから、lpはbarsukから75枚目。
これまでの作品では、"emo"や"indie"、"mellow"なんてキーワードが際立っていたけれども、今回は特に"indie- pop/rock"色が強く、「楽しさ」という感情が顕著でもある、意外なヒトにはちょっと意外なalbum。特にe.p.として先行リリースされていて、albumでも軸となっている"I will possess your heart"は、4人によるノリの良いバンドセッションが長く続いたあと、芯のしっかりしたbenのvocalが入り、alternative rock的な展開を見せつつも、やはり従来のindie-popらしさも感じられる良作。
dcdfcでは、benの紡ぎ出すメロディーや優しい声と、chrisによる端麗なプロディース・アレンジと、nickとjasonによる調子の良いグルーブが互いに相互作用し合い、とてもオーガニックで耳馴染みの良い音楽が作り上げられます。ここまで普遍的でありながらも心に響かせる音を出せるのは本当に素晴らしいと思います。彼らはイイ音楽しか作れない特別な存在なのですかね。
chris walla氏のソロと合わせて聞きたい1枚ですね。
death cab fot cutie / CODES and KEYS
artist:DEATH CAB for CUTIE title:CODES and KEYS label:Atlantic
北米のindie pop界の盟主、DCFCの7th album。ワーナー傘下のAtlanticからリリースですが、今作もちゃんとBarsukのマーク付。
今までの、DCFCのどのアルバムよりも開放感に溢れ、ポジティブなメッセージの聴こえて来る、生命の躍動感に満ちた1枚であり、特に詩を書いたBenにとっては、Zooeyという人生の伴侶を得たこともあってか、前作"Narrow Stairs"のような暗い作品は書かず、自身の生活を反映した対照的な作品を作ろうという意志があったようです。音作りに関しても、メンバー同士、特にBenとChrisの顕著であり、互いにアイディアを出し合い結束を高めた結果、この愛らしい作品が生まれたのでしょう。
「ギター中心の曲ではなく、キーボードやシンセをパレットにした作品にしよう」と語っている通り、昔のギターのパワーコードはほぼ聴かれず、どのサウンドも絵画を構成する色として扱われていて、彼らの実験的で創作的な拘りが感じられます。それだけ拘りがありつつも、ポップソングとして普遍で、柔らかくて馴染み易く、DCFCに対してボクラが抱く、感傷的な少年の内側を覗いた時のような、懐かしくも甘酸っぱい感覚は不変なのです。
この作品が完成した後も「すぐ次作に取り掛かりたい」と発言していて、これからをも期待させてくれるようです。
Delays / faded seaside glamour
artist:delays title:faded seaside glamour label:Rough trade
EnglandはSouthampton出身の、4人組みdream pop / indie rock band "Delays"の1st album。リリースはなんとrough tradeから。
アルバムをさらっと聴いただけでも、極上に美しくて儚いのに、後味はすっきりしてて淡く切ない感じで、"Delays"というバンド名よろしく余韻に浸って深みにはまってしまいそうな1枚。デビューアルバムとは思えない程に曲の一つ一つは洗練されているし、尚且つ大袈裟になり過ぎずも抑揚のあるアレンジに、vo. Gregによる非常に魅力的なファルセットと、素材は十分。
メインのGregとAaronの2人は兄弟で、リズム隊のColinとRowlyと共に学生時代の友人で組まれたバンドのようで、名前を"Delays"に決めてRough tradeと契約し、このアルバムを2004年の4月にリリース。アルバムはすぐにUKのTOP20に食い込んで大健闘し、バンド自体もFranz Ferdinandやthe Manic Street Preachersといったバンドたちのライブの前座を務め上げ、徐々に実力を養っていたとか。
4人揃って美形イケメンなのも、末恐ろしい。
the delgados / hate
artist:the delgados title:hate label:mantra
グラスゴーのアングラシーンを牽引し、2005年に解散してしまったthe delgadosのおそらく3rd album。
かのmogwaiやarab strap等のバンドを輩出してきたchemikal undergroundを運営してきただけあって、音に関するセンスは抜群。様々なオーケストラサウンドやコーラス、サンプリングと、従来のバンドサウンドとの絡め方が絶妙で、dave fridmannを含めたアレンジメントはとても職人的。
全体的に重たい曲の印象や、歌詞に現れる死や憎しみとかのキーワード、ジャケ写が象徴するイメージと、ボクラがグラスゴーと聞いて想像してしまうようなイメージとがマッチしすぎてて怖い感じ。暗くて湿っぽくて、冷たくてまどろんだ雰囲気(それはボクラの偏見なのかも)。
とにかく大袈裟でうるさくはあるけど、職人芸的にはスゴイ一枚。
Dntel / LIFE IS FULL OF POSSIBILITIES
artist:Dntel title:LIFE IS FULL OF POSSIBILITIES label:plug research
L.A.のミニマルテクノ、エレクトロニカレーベルplug researchにおけるdntelの1st albumにしてレーベル32枚目のリリース。
もともとpostal serviceを聞いてdntelの存在を知ったわけで、当然postal serviceの音を期待してしまうのだけど、似ているのは9曲目の「(this is ) the dream of evan and chan」だけで(ていうかbenが歌っている曲です)、他はもっと別次元。もっと深い海。だだっ広っくて家具の殆どない部屋。自分の心拍音とグリッチノイズがシンクロする空間で漂流教室てな感じです。非常に抽象的。でjimmyによるアコーデオンが切なげに響きます。
んでもVo曲多し。ゲスト多彩。多すぎるんで割愛しますが、例えば同レーベルのmia doi toddとかdcfcのbenjamin gibbardとか。
ジャケのミニカー欲しいなぁ。誰かくれないかなぁ。お気にはm-2,3,5,8,9,10。
dntel/ dumb luck
artist:dntel title:dumb luck label:& records
L.A.発のjimmy tamborelloによる独りプロジェクト"dntel"の6年ぶりの2nd album。リリースは日本盤は& recordsから34枚目で、アメリカ盤はsub popから。
沢山のアーティストとの活動が盛んな彼であるけれども、その中でも"death cab for cutie"のben gibbardとのユニット"the postal service"の大ブレイクはとても印象的でした。pop全開だった"postal service"のスタイルとは打って変わって、こちらのソロプロジェクトでは、非常にミニマルでリズム重視の、dreamyでelectronicaやambientといったサウンドが基調になっています。
参加アーティストもindie界内外でもとても著名な方たちが集まっており、lali puna、rilo kileyのjenny lewis、mia doi todd、fog、bright eyesのconor oberstなど、様々な名前がクレジットされています。そしてその豪華ゲストによって企画盤になるわけでもなく、jimmy本人の穏やかな悲痛というか、聞き手の胸に迫る感情の波が押し寄せます。1つの作品として完成しているところに、彼自身の統一感のある創造性を感じる良作。
ジャケット写真は前作に引き続きjimmyの弟によるもの。
dreamend / the long forgotton friend
artist:dreamend title:the long forgotton friend label:happy prince
イリノイ州はシカゴ発、そしてgraveface records主催者であるryan gravefaceことryan manonによるband、dreamendの2nd albumの日本盤。リリースはhappy princeから4枚目、gravefaceからは28枚目。
元々postrrockやslowcore、shoegazer等といったスタイルで認知されていたけれども、今作ではryan manonのvocalを前面に出して、dream pop、Psychedelicのエッセンスも含んだ、非常にemoな1枚に仕上がっています。今までのスタイルからの変貌に戸惑うのかもしれませんが、postrock出身で音響的なサウンドや、深遠・悲哀と言った言葉で飾れる雰囲気は、活動を通して貫かれていると思います。
今作の背景には沢山の人間が関わっていて、trk-2,4ではoctopus projectのtoto miranda氏がdrumで、trk-3,9ではkid dakotaのdarren jackson氏がguitarで参加。また半数の曲のmixを行ったjohn congleton氏は、explosions in the skyやmodest mouse等のmixも手がけてきた人物です。ちなみに日本盤のジャケットの、とても素敵なパッチワークデザインはmichilu sugawara嬢主催のchimeraによるもの。
タイトルの"the long forgotton friend"とは、ryan氏本人の、叔母の事だそうです。