review

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木村カエラ / kaela

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artist:木村カエラ  title:kaela  label:columbia music entertainment
 STモやsakusakuのMCとしてももうおなじみ、いまは音楽での活動をメインとしている(のか?)木村カエラ嬢の1st album。
 sakusaku番組企画内でCDをだして、木村カエラCDデビューをきっかけにアルバム作成まで突っ走った今作は、パンクロックとポップが5:5でハイブリされたような、アッパーな一枚です。確かにカエラ嬢の声はワリと太い感じなので、こういうロックな感じはあうかもね。それにポッと出の新人にしては結構歌上手いです。昔animoというバンドをやっていたそうで。
 バックを彩るのは、EL-MALOの曾田茂一氏やdeadball.incの山沢大洋氏など。すいません邦楽関係のヒトはあまり詳しくないのですが、曾田氏の作ったトラックは結構マニアックな感じに仕上がってて唸らせるのですが、山沢氏のトラックは簡単でpopな曲が多くて、作り込みに欠ける感じ。まぁ分かりやすいってことも大事なんだけど。
 とはいえカエラ嬢にはいろんな音楽に挑戦して欲しい感じです。お気にはm-2,3,9,11。


 
木村カエラ / circle

kimurakaera-circle
artist:木村カエラ  title:circle  label:columbia music entertainment
 モデルとしても、そして去年度で辞めてしまったらしいけどsakusakuのMCとしても大人気の木村カエラ嬢の2nd album。
 このアルバムのゲスト勢は凄いなぁ。前作に引き続きの曾田茂一氏以外にもgreat 3の高桑圭氏、奥田民夫氏、クラムボンのmito氏、asaparagusの渡邊忍氏、bloodthirsty butchersの吉村秀樹氏、田淵ひさ子嬢、くるりの岸田繁氏(!)が参加。
 そのおかげで良く言えばいろんな音楽が詰まったアルバムだけど、悪く言えばベクトルが定まってないと思うなぁ。punk、rock、pop、electronicaがごちゃまぜでまとまりがないので聞きにくいと思います。個人的には所謂「サビ」の高音がつらそうなので、pop/electronica路線で行ったらいいと思います。
 もちろんルックスは大好きなのですが。お気に入りはm-1,3,7,10,11。


 
クラムボン / JP

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artist:クラムボン  title:JP  label:warner music japan
 jazzとpopの延長線を行くスリーピース、クラムボンの1st album。リリースはワーナーから。
 本作タイトル"JP"は専門学校時代の専攻"jazz popular"から、という事からも分かる通り、jazzとpopのセンスを踏襲しつつ、その枠に収まらない表現力が魅力的です。特にリーダーのミト氏は様々なプレーヤーから絶賛される演奏・作曲センスを持っていて、本作がデビューアルバムにして名盤と言われるのも頷けます。
 ギターが無くてもpopやpunkができるということを実感させてくれるのは、drumとbassのgrooveの相性の良さもpianoの軽快さもあるのでしょう。そして演奏力もさることながら、原田郁子さんの生活感のある、身近なものにスポットを当てた歌詞もとても優しくて聴きやすいです。
 本作は廃盤になってしまって中古でもなかなか見かけないのが残念。


 
くるり / 図鑑

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artist:くるり  title:図鑑  label:speedstar
 自分の中では日本における最高峰的岩石音楽バンドくるりの、一番素晴らしいと思った2nd album。
 本当にこのアルバムは凄いと思う。岸田繁のパーソナリティに溢れているという時点で、他のアルバムとは次元が違う、というと他のメンバーに悪い気がするけど、実際、ユーモアさも含ませつつ、とても心の深い部分を、胃の中が空っぽになるくらい吐き出して、岸田繁本人の脳みそにあるもの全てがここにある感じ。切なさと怒りと混沌の凄いエネルギーに溢れてる。もっくんが数曲に参加していないのも、曲の完成という最終目的に対して云えば仕方なかったといえるのだろうと思う。
 楽曲一つ一つの完成度、凝りようも言う事なしだし、曲順も天才的だと。集中して聞くと何も手につかない状態に。「マーチ」、「青い空」、「ロシアのルーレット」のハイテンションぶりも、「惑星づくり」、「ABULA」のチルアウトっぷりも、「窓」、「ピアノガール」、「街」、「宿はなし」の叙情っぷりも、「チアノーゼ」、「ガロン」のエモっぷりもたまらないねぇ。
 そしてナカコー(一曲だけだけど)と特にJim O'rourkeの手がかかっていることも凄い。すごいぞくるり。全曲が凄い。あぁでもキャッチャーではないなぁ。


 
くるり / TEAM ROCK

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artist:くるり  title:TEAM ROCK  label:speedstar
 自分の中では日本における最高峰的岩石音楽バンドくるりの3rd album。今まで出たなかで一番キャッチーな作品。
 メンバーの結束固くつくられた今作は、あらゆる意味で「図鑑」と「THE WORLD IS MINE」の中間に当たる雰囲気。過渡期だね。ダンスミュージックへの傾倒が顕著に見られるし、実験的試みも多い。だから岸田繁のパーソナリティよりもバンド性が前に出ててこんなにもポップでキャッチーなのかも。だからタイトルも「TEAM ROCK」。
 自分だってそんなにいろんな音楽聴いてるわけじゃないから分からないけど、こんなに堂々とパクリ曲(と思われるもの)が多いアルバムもないなぁ。しかもそれでいて格好良いんだから、お手上げです。
 まぁなんと言っても「ばらの花」は最高!!!切ない思い出の残る大切な曲です。数あるくるりの曲の中で一番好きだな。でもアルバム全体だとくるりで三位。お気に入りはm-1,2,3,7,8,9。usedを買ったのでスリーブに「TEAM ROCK」のマークのシールと歌詞カード訂正シールが貼ってありました。



くるり / THE WORLD IS MINE

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artist:くるり  title:THE WORLD IS MINE  lable:speedstar
 自分の中では日本における最高峰的岩石音楽バンドくるりの結構賛否両論あるらしい4th album。でどちらかと言うと自分はくるりのアルバムで二番目に好き。
 前作の大胆なエレクトロニカの導入は不慣れなところもあったか機械に頼りまくってるな、て印象を勝手に持ってしまうのですが、今回はそれが全体的に上手く溶け合って、で結果それぞれがあんまり主張しないような作りになってしまった感じだけど、それが自分等の日常を淡く彩ってくれる。大袈裟さはいらない。
 何でもないということは崇い。あらゆる感情を排しているから。そこでは自分は恍惚感に浸れると思う。
 達身の存在は大きい。寿司におけるワサビみたい。無くても寿司は旨いけどあればもっと良い。そんな感じ。お気に入りはm-1,3,4,5,7,10,11,13。


 
くるり / アンテナ

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artist:くるり  title:アンテナ  label:speedstar
 自分の中では日本における最高峰的岩石音楽バンドくるりの、あまり好きになれなかった5th album。
 アメリカ人のchristopher mcguire(何か顔色悪いヒトだなぁ)を正式ドラマーとして迎えてのアルバムと言う事で、強烈なグルーヴをかます言葉通りのロック・ミュージック。アメリカ人を迎えつつも音からは今まで以上に「和」の雰囲気を感じます。
 曲の完成度も高いし、演奏力もグルーヴも格段に上がってるし、歌詞も、街の風景を妄想させるような、抽象的で良い歌詞なんだけど、どうしても好きになれない。多分、その理由は、踊れないから。バンドサウンド重視な所為かな。音が重い重い。
 そもそもピアノ曲が今までのアルバムに比べて少ない。寂しいな。ちなみにおみくじは「吉」。お気に入りはm-1,4,7,9,10。


 
くるり/ NIKKI

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artist:くるり  title:NIKKI  label:speedstar
 クリストファー脱退してから3人組で再出発の京都からやってきたバンド、くるりの6th album。
 今作は極めてpop。前作の反動もあるのかとか、いろいろ勘繰っちゃうくらいpop。そしてロックンロール。そしてricken backerです。single曲「赤い電車」を除いて、とてもバンドアンサンブルにこだわった、聞きやすいアルバム。岸田氏のパーソナリティがそういう方向に向かったんだろうね。
 「アンテナ」の重たいいかにもrockな、クリストファーのドラムならではな楽曲にやられたヒトは、このアルバムを簡単に受け入れられないかもしれない。ステージ上のrockstarというよりも、ミンナのsuperstarになりたい岸田氏のアルバム。
 special thanksに豪華な名前がずらり。ビビリます。お気にはm-5,6,9,11,13かな。


 
くるり / Tanz Walzer

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artist:くるり  title:Tanz Walzer  label:speedstar
 2人組みになってから、再出発のくるり7枚目full album。
 日本のバンドがウィーンでレコーディングをしたのは初めてらしいですが、作業のストレスも感じられず、リラックスした作品で、ウィーンでのレコーディングも、次のステップを踏む為の自然な結果だったのかもしれません。ウィーンと言うとクラシックを連想してしまいがちですが、オーケストレーションは今日のJ-popsに比べれば控えめな方で、今までのくるりのpopとrock性のバランスが取れた傑作です。
 とにかく顕著なのが聴き易さです。全然薄味ではなく、とても濃密なアイディアが注ぎ込まれているのですが、そっと流れ込んで優しく消化できるような、pop職人気質の感じる一枚。それはもはや、日常に淡く溶け込んで、気まぐれに目に飛び込んでくる、素敵なヒトであったり、素敵な風景であったり、素敵なやりとりの様な、ちょっとした幸せです。
 そして今までになく、歌詞がセンチメンタル。切ないのです。