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N

NEW ORDER / GET READY

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artist:NEW ORDER  title:GET READY  label:London Records
 待ちに待ったN.O.の前作から8年ぶりの新作。やっぱダンス、シンセポップミュージックの歴史からこのバンドははずすことはできんよねぇ。
 粗く表現すると、ツッタン、ツッタンの上ににょにょにょ〜んとシンセが乗りジャキジャキギターと高音の唸るベースをバックに糞甘メロディーがメロメロ流れるN.O.的洗脳大作戦は今回も大成功って感じです。いや別に全然嫌いじゃないから。crystalのPVでクネクネ踊るいかにもマンチェなロン毛の兄ちゃんを見てから、バーニィの声を聞くと頭に思い浮かぶ絵は本人よりもその兄ちゃん。
 3曲目ではゲストボーカルで元スマパンのbilly corgan、7曲目ではprimal screamのbobby gillespieが参加してたりと、皆大好きN.O.ですね。ちなみにこのアルバムはjoy division時代からのマネージャーだったRob Grettonにささげられてます。
 でもあえて言わせて貰えばもう少しギター抑え目の方が好みだな。お気にはm-1,2,5,8,9。


 
NEW ORDER / INTERNATIONAL

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artsit:NEW ORDER  title:INTERNATIONAL  label:London Records
 あぁこんな若輩者がN.O.のレヴューなんかしていいのかしら、恐れ多いわぁ、と思いながらレヴューです。所謂「the best of …」よりも厳選ベストな一枚。
 イギリスはマンチェスターのニューウェイブ/テクノ/ロックシーンを席巻した超すげぇバンドの歴史をコンパクトに分かり易く提示したアルバム。もう名曲だらけ。っても自分みたいにリアルタイムで聞いてない初心者がN.O.てバンドを学ぶための良い教科書です。
 何が良いってもうバーニーのメロディが秀逸!楽しすぎるデジタルビートの上をヘロヘロの泣きメロが心の臓を涙に浸して溶かしてしまうような中毒性。クラブで大音量で聞いてみたいなぁこういう音楽。でも田舎者なんで無理です。残念だ。ギターもVoと同じくらいヘロヘロながら良いリフ。そしてフッキーの高音でブリブリいわせるベースが好き。
 最近またじわじわ活動してるね。お気に入りはm-1,2,5,7,8,10,11,12,14。


 
NEW ORDER / WAITING FOR SIRENS' CALL

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artist:NEW ORDER  title:WAITING FOR SIRENS' CALL  label:London Records
 多分ベストアルバムを除いて数えると8th albumとなる、ダンスミュージックの創始者からははずせないN.O.の新譜。
 で、前まで頑張ってくれてたジリアンさんはちょっとお休みして、フィルって人が加入。おかげでバラエティに富んだ作品になることに。今作は沢山のプロデューサーと仕事もしている。それもいい刺激になってるんだろうな。
 でもこれじゃー踊れないなと思ってしまうなぁ。フィルがギタを弾くことで曲がバラエティ豊かになったけど、ギタロック的なN.O.は趣味じゃないなぁ。もっとビートがダムダムして欲しかったです。
 m-11はちょっと意外。日本語版「krafty」のことは知らないです。お気にはm-3,4,8,11。


 
nick drake / pink moon


artist:nick drake  title:pink moon  label:island
 ミャンマー生まれ、イギリス育ちの孤高のシンガーソングライター、nick drakeの3rd album。リリースはisland records。
 聞こえてくるのは儚くて物憂げな歌声と、複雑に爪弾かれるguitarの音色と、ほんのちょっと鳴らされるpianoだけで、他はないです。「装飾はいらない」とは彼の弁で、切迫した精神が醸し出すリアリティというか、最早偽ることの出来ない苦しいむき出しの心情を、その空気感をこのシンプルな楽曲達から感じずにはいられない。
 たった26歳でこの世を去ってしまった彼ですが、その才能は現代ではどんどん評価されていることがとても救いで、稀有な才能を持つシンガーソングライターのパーソナルなアーカイブスを、こうして聞けけるのが嬉しいです。確かに痛々しく重たいテーマの作品なのですが、リスナーに届けたかったのであろうとても優しいぬくもりも感じられます。
 ジャケは一瞬プログレかと思いました。


 
NUMBER GIRL / シブヤROCK TRANSFORMED状態

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artist:NUMBER GIRL  title:シブヤROCK TRANSFORMED状態  label:東芝EMI
 自分の中では日本代表選手バンドだったNUMBER GIRLの99年に行われた「DISTORITIONAL DISCHARGER」ツアー最終日の東京渋谷クラブクアトロでのライヴの模様を収録したライブアルバム。
 このアルバムを聞くまではギターのうるさいエモな歌い方をするバンドなんだろうなって懸念していたNUMBER GIRLでした。でもベストを買うつもりでこのアルバムを聞いてみて、そんな考えは吹っ飛びました。向井の叫び、テレキャスターシンラインの金切り声、モズライトの唸り、アヒト・イナザワの卓越した太鼓裁き。自分の部屋はコンポのステレオから発せられる、ライブ空間が醸し出す熱気、汁っ気、振動、拍動に支配された。完全包囲された。
 やっぱヤツらのライブは凄い。解散する前に見ときゃよかった。この後悔を背負って自分はこれからの人生を歩んでいかなければいけない。
 しかし向井独特のMCが冴えてるねぇ。お気に入りはm-1,5,7,8,13,14。いやーどの曲も良いんですけどね。


 
NUMBER GIRL / サッポロomoide in my head状態

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artist:number girl  title:サッポロomoide in my head状態  label:東芝EMI
 福岡県博多区からやってきた、「NUM 無常の旅」2002年11月30日サッポロでのラストステージの模様を録音したライブアルバム。2枚組みです。
 やっぱりナンバーガールというバンドは凄い。ヘッドホンで爆音で聞けばよくわかる。ラストライブの凄まじい熱狂、客のキワキワに高まったテンション、向井氏の鬼気せまる歌いっぷり。切れ味鋭いフェンダーテレキャスターのソニックブゥムや熱気、汗とか何かの汁とかいろいろ出てきそうな気配。
 当然向井氏の肺活量ぶりもなかなかだけど、田淵さんとの繊細なギターの絡み、人間技とは思えない卓越したアヒト氏のドラムスティックさばきや、どっしりとした安定感のある憲太郎氏のベース。メンツも凄い。たるみきった日本音楽シーンに大きな変化をもたらすかなぁと思ったら解散。本当に残念です。
 一回くらいライブ生で見とけばよかった…。お気に入りdisc1はm-3,4,5,8、disc2はm-3,5,7,9,10。