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曽我部恵一 / 瞬間と永遠

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artist:曽我部恵一  title:瞬間と永遠  label:universal
 サニーデイ・サービスのフロントマン曽我部恵一のソロになってからの2nd album。リリースはuniversal。
 今までは下北系(?)とかいう括りに応えたようなアプローチをしていた感じですが、今作品では特に本人個人から醸し出された音が鳴っています。シンガーソングライター然とした詩・メロディーが柱になって、それに様々な肉付けがなされスパイスが加えられて、多用なアレンジメントが構成されています。
 シンプルなbluesであったりhouseであったり、blues rockやpiano ballad等の曲もあって、バラエティに富んでいます。それでも曽我部氏自身の生活に根差した音が鳴らされていてあったかい。サニーデイの頃からの付き合いである丸山晴茂、高野勲やSUGIURAMNこと杉浦英治がクレジットされているのも興味深いですね。
 全曲が愛に満ちていてステキです。


 
曽我部恵一 / love city


artist:曽我部恵一  title:love city  label:rose records
 元サニーデイ・サービスのフロントマン、曽我部恵一のソロアルバム。rose recordsからは45枚目のリリース。
 音はpop。現代歌謡曲のpopという意味ではなくて、昭和のpopとか昔の渋谷とか、古い東京の街を感じさせる、懐かしさが残るpopさ。「恋人たちのロック」みたいなちょっと青いロック・チューンも交えながら、大半はソウルフルで歌心溢れていて、そしてとてつもなく甘いキラキラ・フォーキーpop。
 歌詞はとても人生というか生活に寄っていて、恋っぽい言葉と想いで溢れていて、ちょっぴり恥ずかしいですがとてもハートにグッときます。家族を持った1人の男性の愛が東京の生活をテーマに綴られていて、「東京2006冬」で語られている子供への気持ちも、とてもステキです。
 上で挙げた以外では「アップルソング」や「どこかでだれかが」とかもステキです。というか全曲素晴らしいですが。


 
曽我部恵一 / blue


artist:曽我部恵一  title:blue  label:rose records
 元サニーデイ・サービスのフロントマン、曽我部恵一のソロ。本人が主催のrose recordsからは53枚目のリリース。
 音は昭和っぽくて青臭いblues、rock、punkやpopという感じで、ちょっと一括りにはできないのだけど、彼の歌が彼の作品の何よりものアイデンティティになっています。"blue"というタイトルは曲の青い感じだけでなく、夏の風や水、夏特有のセンチメンタルな雰囲気が表現されています。
 各種メディアで彼が言っているとおり「カテゴライズを取っ払ってもっと気楽に」みたいな、自由な考え方が生き方にも作品にも出ていて、肩の力を抜いて安心して聴けます。その辺は下北のおっさんであり、一児の父親であり、レーベル主催者である彼の貫禄のなせる業なんでしょうか。
 こんなに真っ当に愛やら恋やら歌うおっさんのステキさときたら。


 
スピッツ / crispy!


artist:スピッツ  title:crispy!  label:universal J
 日本のpop-bandのスタンダード、スピッツの4th album。93年リリース。
 プロデューサーとして、様々なpopアーティストを手がけてきた笹路正徳を迎え、サウンド面で大きく前進しました。タイトル曲やシングルカットでリリースされた「裸のままで」のように弾けた曲から、「君が思い出になる前に」や「夢じゃない」といったミディアムナンバーまで、バラエティ豊か。
 スピッツと言えばやはり草野正宗氏の歌声が顕著で、暖かくて柔らかく、優しく心に染み混んできます。その声でこんなナイーブな歌詞を歌われてしまうと、こちらはなす術が無いです。
 90年代初期丸出しなスリーブデザインも趣深いです。