A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T,U,V,W,X,Y,Z
0,あ,か,さ,た,な,は,ま,や,ら,わ
S
salyu / landmark
artist:salyu title:landmark label:toy's factory
ついに架空の歌姫から本当の歌姫になったsalyu嬢の記念すべき1st album。小林氏プロデュースなだけに、toy's factoryからのリリース。
lily chou-chouの時はマニア向けな音だなって思ったけど、今作は小林氏らしいとてもpopularな感じ。いい意味でj-popらしい聞きやすい音に仕上がっています。そしてsalyu嬢自身のとても素敵な声!真っ直ぐ通っていてしかも柔らかい、優しい感じ。uaに似てるって言う人もいるけど。
全曲の作曲と作詞は小林氏によるもので、salyu嬢も少し詞を書いてる。でも彼女の言葉は公式サイトで見る限りイイ感じだから、もっと作詞に挑戦してみて欲しいです。でもってスリーブのデザインでいろんなデコレートのsalyu嬢が見れて楽しいです。でもちょっと分厚い。
個人的にはlilyの流れで来て欲しかったなぁ。m-3,5,6,10はよかったです。
the sea and cake / oui
artist:the sea and cake title:oui label:thrill jockey records
イリノイ州はシカゴ発の音響pop band、the sea and cakeの5th album。リリースはthrill jockeyから。
シカゴ音響系pop / post rockという風合いで、tortoiseのjohn mcentireがメンバーにいるだけあって、瑞々しくて肌触りの良いsoundです。jim o'rourkeやthe high llamas、stereolabとの関連性もあって、実に生活に根ざした雰囲気というか、風景に溶け込むような音がでていて、とてもリラックスできます。
ちょっとsamの鼻歌のような声とフィルターがかかったguitarや、ブラシスティックで軽やかに刻まれるビート、60'sみたいなオルガン、抑揚のあるbass等、どれも極端に主張せず、ただ1つの曲を奏でるためにアンサンブルしている様子もステキです。そこに上手くレイヤードされた管楽器・弦楽器の調和には、アレンジメントの玄人っぷりが感じられます。
メンバー全員がサイドプロジェクト、画家など様々な活動をしているようで、その辺も音楽に現れるのかなと。
shugo tokumaru / night piece
artist:shugo tokumaru title:night piece label:compare notes
from東京のpop artist、shuogo tokumaru氏による2004年発1st album。compare notesからは7枚目で、オリジナルはmusic relatedからリリース。
安直な言葉で示すとしたら、「懐かしいのだけど、聴いたことの無い音楽」という感じで、殆どは生楽器で宅録されたであろう楽器と、ハイトーンで艶のある優しい歌声、遠くで聞こえる物音や虫の鳴き声など。凄く身近な音が鳴らされている筈なのに、とても妄想的で遠い風景のような、日本の田舎を連想させつつもamerican folkや古典popも匂わせる、とても不思議な感覚に陥る作品です。
本人名義の活動だけでなく、裏方的仕事や音響関係の仕事もしていて、そういった様々な経験からのoutputの一部がこうした作品になるのも何だか興味深いです。作品の音自体やアートワーク、飄々としているらしい本人の雰囲気や、トクマルシューゴ & ザ・マジックバンド等の情報を掻い摘んで見る限りでは、とても素敵な世界を自分の中に持っているヒトなのでは、と思わずにはいられません。
titleの"night piece"は「夜景画」の意で、なるほどという感じ。
shugo tokumaru / L.S.T.
artist:Shugo Tokumaru title:L.S.T. label:compare notes
日本気鋭のシンガーソングライターShugo Tokumaru氏の2005年発、2nd album。compare notesから6枚目。
作風は変わらず、柔らかくて温もりたっぷりの、優しい楽器と旋律と歌声で満たされつつ、前作よりもとても密度の濃厚な作品に仕上がっています。ギターやウクレレ、ミュージカルソーやグロッケン・ボンゴなどの生楽器が楽しくお祭りをしているかのようで、とても夢うつつ。
生楽器で心地良いサウンドを鳴らしつつも、角を落とすように仕上げられたエフェクトや音響、ハーモニーのセンスは、様々なアーティストとのコラボレートやライブ経験によるものなのでしょう。そして彼の音楽的才能も相まって、この素晴らしき実験的indie-popが響き渡るわけです。
カバージャケットもindieさが溢れてて素敵。L.S.T.て何の略ですか?
sonna / we sing loud sing soft tonight
artist:sonna title:we sing loud sing soft tonight label:temporary residence
Baltimore出身の4人組みpost rockバンド、sonnaの1st album。リリースはtemporary residenceから29枚目かな。
post rockの中でも、indieな生っぽい雰囲気を漂わせつつslow coreで、美しいguitarの旋律のレイヤーと堅めのdrumが鳴っていて、とても緊張感のある1枚。ちょっとだけ歌が入っている1曲以外はinstrumentalで、楽器群による劇的な展開が産むダイナミズムは何とも気持ちがイイ。動と静の波のゆるやかで巨大なうねりに飲み込まれてしまいます。
heavy metalやhard rock出身の彼らですが、広い視野を持って常に様々なジャンルの音楽からインスパイアされているよう。それに関連するのかproduceはSteve Alvini氏によるもので、特に鳴り物系の響きが素敵です。tristezaやfridge、saxon shore、american football、m83らへんが好みなら是非。post rockファンだけでなくshoegazerファンにも。
1stということで緊張しているのか、少しドタバタしているところもあります。
sonna / smile and the world smiles with you
artist:sonna title:smile and the world smiles with you label:temporary residence
baltimore出身の4人bandであるsonnaの、2002年発2nd full album。リリースはメンバーも在籍するtemporary residenceから53枚目。
ジャケットの穏やかな森林のイメージ通り、かなりリラックスしつつ風通しのイイ、肩の力の抜けた作品で、音作りや表現の姿勢は維持しつつも、前作のカチコチな緊張感が抜けててとても聴き易いです。post rockの中でも軽めで、slowcore / instrumentalを前提に美しく絡む2本のguitarと、drumとbassによってゆったりと刻まれるbeatはとても心地よく、とてもdreamy。
演奏もセッティングもシンプルで、使われている楽器もguitarやbass、drum、piano、等なのだけど、彼らのいろんな音楽に対する興味が現れているのか、特にtr-3ではdrone / experimentalな曲作りにも挑戦していて、このアルバム自体のコンセプトとして意味深い感じ。エンジニアは引き続きsteve albiniで、今作の深遠でノスタルジックな仕上がりを考えると、とてもイイマッチングとしか思えない。
「何かしながら」の音楽にはモッテコイですね。
the strokes / is this it
artist:the strokes title:is this it label:BMGファンハウス
nycのガレージロック・ポストパンクバンド、the strokesの1st album。イイ意味でも悪い意味でも音楽の世界に火をつけた一枚。
まぁ所謂ロックンロール・リヴァイヴァルの発端になったのがこのバンドで、このバンドの後は沢山のフォロワーが出てきたっけ。そう、つまりこういうロックンロールをやっていたバンドは幾らでもいて、1つの発見とともに網羅的に同じようなバンドが引き合いに出された。そんなブームの中の寵児。
ブームのことはどうだってよくて、問題は音。このあまりにローファイすぎる音はモノクロームな印象に非常にマッチして、ロックンロールの野暮ったくて粗暴な側面を髣髴させる。この薄っぺらさがボク的にはツボで、余計な肉が削ぎ落とされた骨格むき出しのクールさがたまらない。
しかも全員イケメン。捨て曲は無しです。
the strokes / room on fire
artist:the strokes title:room on fire label:RCA
nycのガレージロック・ポストパンクバンド、the strokesの2nd album。nigelが参加しそうでしなかったという一枚。
1stでバカ売れしたバンドっていうのは、2ndを出す時にどうしても過剰なストレスがかかってしまうのが常。でもこの一枚に関してはそのプレッシャーを上手く交わせたんじゃないかなって思わせる余裕ぶり。でも高いお金がプロダクションに絡むのはどうしようもないのかなぁ。
前作のロックンロール節を上手く踏襲しつつ、新しいアプローチにトライする態度はなかなかで、かなりユニークな感じに仕上がってます。ここがその辺のリヴァイヴァル組と違うところであり。曲についてはアレンジがだいぶ広がっているし、特にalbertのヘンテコなギタプレイには痺れさせられます。
そいうやこのころのstrokesをサマソニで見たんだなぁ。お気にはm-2,5,6,8,11。
the strokes / the first impressions of earth
artsit:the strokes title:the first impressions of earth label:RCA
nycのポストモダンロック?かなり形容し難くなったバンド、the strokesの3rd album。もしかしたらsony bmgの変なプロテクトがかかっているかも。
出る杭を打ちたがるメディアの意見はいいとして、ボクとしては何か大きな変化が彼らに起こったのかな、と思わされてしまうような新しい音のアルバム。ファーストを聞いた直後にこれを聞いたら、やっぱり全然違うバンドに変わったなと思ってしまう。
音はなぜかソリッドでヘヴィなメタリックサウンドが多くてびっくり。ドラムもギターも重い重い。ベースも唸る感じ。ローファイなロックンロールからは逸脱してしまったのがちょっと残念だけど、これは彼らの成長で、洗練された結果なのだと受け止める。まぁなにせ懲りようが今までと全然違うもの。楽曲一つ一つが凄く緻密に作られています。
スリーブのデザインは昔のレコードみたいでカッコイイ。お気にはm-2,4,7,11,14。
styrofoam / the point misser
artist:styrofoam title:the point misser label:morr music
ベルリンの大御所エレクトロニカ/ポップレーベルmorr musicの10枚目、ベルギー発のstyrofoamの1st album。
かなり模範的なエレクトロニカ。心地良い音粒の雪が舞い散るような冷たいけど暖かい気持ちになれる心地良いサウンド。まぁ全然悪くないんだけど、引っかかるところがないというか、ふつーに良作って言葉で終わってしまう感じかなぁ。
使ってる楽器もふつーのシンセって感じですものなぁ。個人的に歌モノがすきなのが悪いのかなぁ。でもやっぱ次を期待させる良作なのです。
お気に入りはm-2,4,6。
styrofoam / a short album about murder
artist:styrofoam title:a short album about murder label:morr music
ベルリンの大御所エレクトロニカ/ポップレーベルmorr musicの15枚目、ベルギー発のstyrofoamの2nd album。
やぁもうmorrっぽいエレクトロニカ。寒そうなリズムにキラキラしたシンセのメロディ。北欧の国々の寒さを感じます。1stから現在の音への本当中間の音って感じ。あんまりコテコテしてないエレクトロニカが好きなヒトはこれくらい薄味な方がいいのかもしれないけど。
今回は歌も若干ながらフューチャーされていて楽しめます。曲の感触もバラエティ豊かな感じで素敵です。曲やアルバムのタイトルも思わせぶりな感じ。怪しいです。
何かやっつけなレヴューだな。手抜きかも。お気にはm-2,4,7。
styrofoam / i'm what's there to show that something's missing
artist:styrofoam title:i'm what's there to show something's missing label:morrmusic
ベルリンの大御所エレクトロニカ/ポップレーベルmorr musicの36枚目、styrofoamの3rd album。
ベルギーから届けられた、全般に渡って響いているセンチメンタルなアコースティックギターアルペジオがエレクトロニカサウンドと絡み合うのが印象的なpop music。
8ビートを基盤として、内にこもる様なエレクトロニカトラックとpessimisticな旋律からくる冷たさ、アコースティックサウンドと耳触りの柔らかいVoのハーモニーからくるゆったりした暖かさが同居してて、冬の寒い朝に温かいコーヒーを飲んでゆったり外を眺めるような、そんな感じ。calm downして何もしたくなくなるような。ゆっくり考える時間が欲しいときに。
04年4月23日〜27日には同レーベルのIASNと共にjapan tour(morrmusicのオーナーThomas Morrもdjで参加してたみたい)で来ていたのでそのライブを体感したヒトもいらっしゃるのだろうと思う。羨ましいな。
8曲中6曲がVo入り。m-1,4,5,6,8が好き。
styrofoam / nothing's lost
artist:styrofoam title:nothing's lost label:morrmusic
エレクトロニカ/ポップレーベルmorrmusicの49枚目、styrofoamの4th album。
凄い数で、しかも豪華なゲストたちで彩られたアルバム。lali punaのヴァレリー、anticonのアリアス、death cab for cutie/postal serviceのベン、american analog setのアンドリュー、das popのベント、pitchtunerのミキというラインナップで、極上のエレクトロニカポップを聞かせてくれます。
前作のアコギ感から変わって、全体的にベンの叙情的なエレキギターとピアノがフィーチャーされていてポストロックな雰囲気も加わりつつ、心地良いエレクトロニカなリズムに乗って切なげ美メロが流れる、とにかくポップな作品。や、今回はホントメロディーがポップ、お洒落。
やっぱり主張しないVoが良いです。俺も見習いたい。お気に入りはm-2,3,4,6,8ですかね。
Supercar / 3 out change!!
artist:Supercar title:3 out change!! label:dohb discs
青い森県は多分八戸らへん出身の、もう残念ながら解散してしまったSupercarの1st album。
あぁ本当フレッシュ!若い若い。青くて切なくて凄く爽やか。いったい幾らの若者がこのアルバムを手にして聞いて青い夢を胸に抱いてギターでもベースでもドラムでも手にして「自分にだって最高の音を鳴らすことが出来る!!!」って思わせただろう、て自分は思います。そう、自分もそんなヒトたちのうちの1人。
シンプルなバンド構成ながら、ジザメリやマイブラを髣髴させるキラキラしたシューゲイジングノイジーポップ。囁くようなナカコーのVoもジュンジの歌詞もミキちゃんの甘すぎる声もコーダイの以外にテクニカルなドラミングもなかなか。
と言いつつローファイ過ぎ。まぁそこがいいのかも。お気にはm-1,4,6,7,9,15,16,18,19。
Supercar / JUMP UP
artist:Supercar title:JUMP UP label:dohb discs
青い森県は八戸辺りの出身のはずの地方大出世バンドSupercarの2nd album。
前作が青としたら今作は白です。いやジャケの話ではなくて。前作の天然もぎたてフレッシュな青春ギタポから、エレクトロニカの導入と曲作りでちょっと大人っぽくなって宇宙空間→虚無→まっしろけっけを表現するような。Love ForeverのPVみたいなどこまでも続く真っ白な部屋を進んでいくような静謐な雰囲気万歳。
レコードノイズみたいのが延々と流れる中、自分等が日常を退屈だなって思う感情を表現したような、気だるい音楽がどこまでも意識とシンクロしてしまって音に囚われてしまう。でピコピコしたりピアノがなったりローファイなシンセの音がバンドサウンドいいバランスでなってて、あぁこれからのSupercarを予言してるなって思わせる。にしてもジュンジの歌詞は結構ドキドキする。
そういえば自分は昔Supercarのラジオに投稿して採用されてメモ帳見たいの貰ったことがあります。その日の放送は偶然聴いてなかったのだけど。お気には3,5,10,11以外かな。
SUPERCAR / OOKeah!!
artist:SUPERCAR title:OOKeah!! label:dohb discs
青い森県は八戸らへん出身の4ピースバンドSUPERCARの3rd arbum…ではなく、リリース時期を逃してきた曲たちを大放出するための企画盤。OOYeah!!との姉妹盤でもある。
最初はアナログ盤で出たのだけどリマスターとか曲追加とかしてCDとして再発されたのがこれ。何よりも重要なのは、ライブではこのアルバムの収録曲がはずせないって事。今までのアルバム以上にノイジーでノリがよくってスーパーカーマニアには大人気なはずなのです。
2ndのjump upにあったエレクトロニカ色は殆どなくて、もうバンドサウンド全開って感じ。キュートな歌詞も素敵。
ただ、ナカコーにとってはジュンジの書く歌詞はどうでもよくてライブでは適当に歌っているのが個人的にはアレだなぁと…。お気には大体全部いいと思います。強いて言えばm-3,4,5,7。
SUPERCAR / OOYeah!!
artist:SUPERCAR title:OOYeah!! label:dohb discs
青い森県出身の4ピースバンドSUPERCARのこれまたリリースを逃した名曲たちの為の企画盤。OOKeah!!とは姉妹盤といえるでしょう。
OOKeah!!と比べると比較的OOYeah!!の方が新しい感じでエレクトロニカ色がほんのり混ざってるかも。落ち着いた曲が多いし、ミキちゃんVoが聞けるってのも、2枚のうちでのこのアルバムの特徴。
この2枚のアルバムを聞くと、nirvanaみたいなグランジロックとかジザメリとかマイブラみたいなシューゲイザー音のかけらがいろんなところに散りばめられてるのが分かる。
ちなみに初回限定ではジャケとかが立体で見える3Dメガネ付でした。お気に入りはm-2,5,6,7,10。
SUPERCAR / Futurama
artist:SUPERCAR title:Futurama label:Ki/oon records
多分青森県八戸らへん出身の4ピースバンド、SUPERCARのdohb discからKi/oon records移籍後初のアルバム。
もうギターポップバンドなんて言えない程、様相が変わってしまった。移籍してからの変化はジャケのアートワークていう視覚的なものにとどまらず、当時のラップトップミュージックが大々的にもてはやされる様になる時代の流れにリンクして、そのサウンドも大きな進化(?)を遂げてると思う。
きっとナカコーがずっと個人的に求めてきたのはこういう音で、こうなるのは当然の結果なんだろうし、確かに自分はエレクトロニカが好きなのだけど、自分が好きだったsupercarはdohb時代で終わり。supercarがバンドという形態を維持する必要がなくなって、結果解散してしまったのは、このアルバムをターニングポイントとしているんじゃないかって思うなぁ。
もちろん悪いアルバムじゃないし詩もいいけど。ナカコーVoの音量がmix上でかくなってる時点でもう自分の知ってるsupercarじゃないな。お気にはm-2,6,7,12,15。特に変拍子フェチからしたらコーダイ作の「blue subrhyme」は萌え。